既にご存知の方も多いかと思いますが、米国務省がフランク・ロイド・ライトの建築をユネスコの世界遺産に申請したと発表しました。
以前からそのような動きがあることは聞いていましたが、いよいよ実現したようです。
今回申請された建物は以下の10件です。
① Unity Temple(ユニティテンプル)
② Frederic C. Robie House(ロビー邸)
③ Hollyhock House(立葵の家、バーンズドール邸)
④ Tariesin(タリアセン)
⑤ Fallingwater(落水荘、カウフマン邸)
⑥ Herbert and Katherine Jacobs House(ジェイコブス邸)
⑦ Taliesin West(タリアセンウェスト)
⑧ Price Tower(プライスタワー)
⑨ Solomon R. Guggenheim Museum(グッゲンハイム美術館)
⑩ Marin County Civic Center(マリン郡庁舎)

②ロビー邸

③立葵の家

④タリアセン

⑤落水荘

⑥ジェイコブス邸

⑨グッゲンハイム美術館
世界遺産に登録されれば、日本での業績も改めて注目されるかもしれませんね。
ちなみに、ライトが日本で設計したのは14件といわれ、そのうち林愛作邸、福原有信邸、帝国ホテル別館・本館、自由学園明日館、山邑邸(現・ヨドコウ迎賓館)の6件が実際に建築されました。福原邸と帝国ホテル別館は関東大震災の影響で取り壊され、現在でも残っているのは4件となっています。
ただし、旧林愛作邸は当時の面影をとどめているのはリビングルームの1室だけで、現在一般公開はされていません。帝国ホテル旧本館は中央玄関部のみが愛知県の明治村に移設されています。
ほぼ建築当初の姿で残っているのは東京・池袋にある学校建築の自由学園明日館(国指定重要文化財)と住宅建築のヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)の2件だけです。将来、この二つの重要文化財も世界遺産に登録される日が来るかもしれません。


<明治村・帝国ホテル中央玄関>
http://www.meijimura.com/enjoy/sight/building/5-67.html