5月28日にFrank Lloyd Wright Trust(以下ライト・トラスト)主催のツアーで、26名の方がヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)にいらっしゃいました。
ライト・トラストとはアメリカ・シカゴに拠点を置く非営利団体で、1974年に設立されました。主にオークパーク周辺にあるフランク・ロイド・ライトの作品を管理・保存していくことと、ライトの建築やデザイン・作品を世に広めることを活動目的とされています。管理されているライトの作品では、自宅兼事務所であったホームアンドスタジオやプレーリースタイルの代表作といわれるロビー邸が有名です。また、世界中の建築を巡るツアーを定期的に開催されています。
今回は、日本にあるライトやライトの弟子達の作品、日本の著名な建築を巡るツアーで当館を訪問されました。
日本はライトが母国のアメリカ以外で残した作品が唯一現存している国です。またライトは浮世絵のコレクターとしても知られ、日本文化に少なからず影響を受けていたと考えられています。もっとも、ご本人は否定されていましたが…。
そのため、ライトファンや建築家にとって、日本は一度訪れてみたい場所として人気の国だそうです。
今回の参加者の中にはロビー邸でボランティアをされているという方もいらっしゃいました。
参加者の皆様はとても熱心に館長の説明を聞かれていて、「この建物の代々の所有者について教えてほしい」「外壁はどういう手法で塗られているの?」「応接室の小窓はどうやって開けるの?」など、たくさんの質問を頂きました。
飾り銅板のデザインや大谷石に興味を持たれている方が多かったようです。
竣工90周年を記念して復元した竣工当時の椅子に座って記念撮影される方もいらっしゃいました。
ツアーの参加者の皆様は当館をとても気に入って下さっていたようで、中には次の目的地へと向かうバスに乗るときに「ここを離れたくない!」とまで言って下さる方も。
この日は当館を後にされてから、ライトの弟子である遠藤新設計の甲子園会館(旧甲子園ホテル)へと向かわれました。
トラベル・マネージャーの方によると来年もこのツアーを開催したいと考えられているそうです。今後、ライト・トラストと共同で何か素敵な企画ができれば良いですね。